廃線跡探訪 番外編 |
本施設は2017年12月に解体されました。 | ||
左の写真を見て「あ,発電所だ」と思った人はかなりの通だと思います。 でも,こんな住宅地の中で見ても,そうそうピンと来る人はいないのではないでしょうか。 確かに煉瓦作り立派な建物だと誰でも感じるとは思いますが,実はこの建物,旧京都電気鉄道の堀川変電所だった建物です。 しかも,中立売線が開通した明治28年竣工の歴史ある建物です。 場所は,堀川中立売を下がった辺りにあります。 僕もこんな建物がまだ残っているとは思ってもいませんでした。 左の写真は建物の東側から見た写真です。 現在は,「梅香荘」というアパートとして使われていて,今も人が住んでいます。 [平成12年] |
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北側の煉瓦塀の外側から見たところです。 この建物,日本近代建築総覧で調べると「旧京都電燈変電所」とあります。 元々京電で使用する電気は,「京都電燈株式会社」が蹴上発電所から送電したのが始まりですが,この中立売線開通にあわせてこの変電所を建てたものと推測します。その後,京電は京都市に買収されますが,その時(或いは既にそれ以前に京電が買い上げ?)に京都市のものとなり,以降北野線廃止まで変電所として利用されたものと思います。 この煉瓦塀が続いているのは,昔その敷地が広かったためかもしれません。 |
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この写真は,西側(堀川通り)から見た写真です。 コチラから見ると,煉瓦ではなく,コンクリート打ちですね。 元々こうだったのかどうかは分かりません。 北野線廃止後は,西田洋傘という会社が買い上げたようです。 総覧には「昭和58年に取り壊し」とありますが,その後アパートとして再度利用されるようになったということでしょうか。 いずれにせよ,趣もあり,歴史的価値もあるように思うのですが,保存されるようになればいいですね。 (ちなみに,何故か僕の車のカーナビには,この場所にまだ変電所の地図記号が残っています) [平成21年3月] |
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大変残念なお知らせですが,本変電所跡は2017年12月に解体されました。 ちょうど年末特番「2018年明治の旅」のロケでこの変電所をご紹介する際に発覚し,撮影時はギリギリその姿を放送することはできましたが,現在は更地になっております。明治150年の節目の年に貴重な遺産を失うことになり,言葉になりません。 ちなみに解体後,この建物の煉瓦には”堺煉瓦”が使用されていることがわかりました。この解体された煉瓦の一部は,鴨川運河に運ばれ,「高松橋ひろば」で再利用されています。 [平成30年4月] |
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