廃線跡探訪 番外編
(産寧坂〜二年坂〜一念坂 )
産寧坂(三年坂)
 産寧坂(三年坂)は,清水寺に参拝したことのある方なら,一度は通ったことがあると思います。清水坂から参拝後,この三年坂を下って高台寺方面に抜けるか,或いは逆に,高台寺山門から霊山観音(りょうぜんかんのん)の西側の道を通って,二年坂からこの産寧坂を上っていくか…。いずれにせよ,この石畳の道はいかにも京都らしい佇まいを見せてくれています。

 この石畳の道が市電の敷石を利用していることを知っている人は多いと思いますが,知らない方は一度ゆっくりと歩いてみては?

[平成17年3月]

二年坂
 産寧坂(三年坂)の由来は,大同三年(西暦808年)に坂道が出来たから「三年坂」となったと云う 話や,清水寺子安観音への参道にあたるから「産寧坂」と なったと云う話などいろいろ諸説があります。
 二年坂もしかりで,大同二年にできたから「二年坂」になったとか,三年坂の手前にあるので「二年坂」だとか,諸説いろいろあるようです。二年坂のことを,産寧坂にならい「ニ寧坂」と呼ぶこともあるとか…。
 どちらかが間違いでどちらかが正しいと言うわけではなく,どちらも正しいのではないかと私は思います。いずれにせよ,三年坂と並び優雅な佇まいを見せていることに間違いはありません。

 さて,この敷石も市電の敷石を使っています。
 昭和37年ごろに,この辺りは下水道工事により土が掘り返されたのですが,本来ならアスファルト工事で整備すべきところに市電の敷石の再利用の話が舞い込んできたというわけです。時期的に見ると北野線が廃止になった際の敷石と思われます。

[平成17年3月]

一念坂(一年坂)
 三年坂と二年坂は有名ですが,以外と知られていないのがこの一念坂(一年坂)です。三年坂から二年坂を下り高台寺方面にそのまま抜けて行くと誰も気がつきません。二年坂を下り切ったところ辺りに左に曲がる石畳の道が一年坂(左写真に石碑もあります)です。
 こちらはむしろ路地ですので人通りも少ないのですが,この道を通っても高大寺へ向かう「ねねの道」に繋がっているので一度通ってみてはいかがでしょうか?

[平成17年3月]

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