京都市電全車輛形式一覧

型式:600型
N (601〜685)
昭和12年,それまでの車輛を近代化した車輛として登場したのが,この600型である。

この後の京都市電の原型となった高性能車輛で,当時では画期的な車体全面傾斜(流線型)や,上部への前照灯設置自動ドアの採用など,さまざまな技術やデザインを織り込んだ。特に塗色は,従来の電車の基本色であった茶色から,クリーム(上部)とグリーン(下部)のツートンカラーにしたことから,市民から「青電」と呼ばれ親しまれたという。

京電から譲渡されたN電を除けば,京都市電で最大の95輛が製造された。

のちに,2600型にワンマンカーとして改造,残る車両も1600型に改造されたため,昭和48年には姿を消した。

型式:600型(後期型)
N
伏見線にて
(686〜695)
600型のうち,資材不足で戦後になって製造された686〜695号車の10両は,先に製造された600と若干仕様が違い,窓が8つから9つに増えたことで,車体全長が大きくなった。

手元にある文献で調べたところ,おそらく,この10輌は600型のうち,2600型にも1600型にも改造されず,廃車になったものと推定される。

型式:2600型

七条線にて

昭和39年より,600型よりワンマン・カーの改造を受けた形式。

同時期に2000型を製造しているが,この2000型と連結運転ができるようになっている。

外見的には,出口扉を中央に寄せ,車体を延長(窓の数からも延長されていることは明らか)。行先表示幕を大型化,前照灯を2つにした。ビューゲルもZ型を採用している。

そのため,600型の面影はほとんどなく,前面にわずかに残る程度である。

河原町・七条線廃止の昭和52年まで活躍した。

型式:1600型

七条線にて

600型から2600型への改造が終わった後,昭和41年より,1600型へのワンマン・カー対応の改造を受けた形式。

外観的には,2600型同様,前照灯の2灯化(但し,この前照灯の形は,1800型,1900型に引き継がれる),ワンマン・カー表示をした程度で,600型の面影は2600型と比較しても残っていると言えよう。その他にも,ワンマン運転可能な装備が施されている。

今出川・丸太町・白川線廃止の昭和51年まで活躍した。

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