廃線跡探訪 番外編
(叡山電鉄宝ヶ池駅)
昭和24年12月,左京区の宝ヶ池競輪場がオープンしたのに伴い,利用客の利便性向上の為,京都市電が京福電鉄叡山線(現叡山電鉄。愛称は今も昔も「叡電」です)に乗り入れを始めました。
競輪期間中のみの乗り入れでしたが,東山線元田中(現叡電前)から,京福電鉄山端駅(現宝ヶ池駅)まで市電が乗り入れ,直通運転を開始したのです。

この叡電への乗り入れ車両には,京都市電の最大の大型ボギー車1000型が使用され,乗り入れも昭和30年9月まで続けられました。

京都市電は,叡電の車両と比べると低床であった為,山端駅には市電乗客用の低いプラットホームが上下線2箇所設置されました。その他の駅はノンストップで走っていました。

実は,その市電用の低床プラットホーム跡がまだ残っています。
現在の宝ヶ池駅の下り線鞍馬行き側(左写真)に,立ち入ることはできませんが,そのホーム跡が確認できます。

[平成17年7月]
 
上り線(右写真)には,低床ホームへのスロープは残っていますが,ホームは撤去されています。

京都市電は,当時はポール集電だったのですが,順次ビューゲル化されてゆき,ビューゲル化完了と共に乗り入れも中止されました。
 
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