保存車両現況
型式 車番 最終確認日 保存場所
狭軌1型 N23 2023.1.22 ハピネスパーク 千年オリーブの森:大阪府和泉市三林町845-1

(許可を得て撮影)
 2020年まで加悦SL広場に保存されていたが,同年3月末に閉鎖となったことに伴い,2021年12月に千年オリーブの森に譲渡された。
 同園は,N1号及び1860号を譲渡・保存した叶シ鶴が運営する霊園の一つである。
 同社はこれで交野,枚方,堺の3か所に3輌の京都市電を保有・保存することとなった。

 同車は,加悦SL広場では屋外の屋根なし保存だったため,車体の腐食が急速に進んでいた。加悦SL広場の担当者に聞くと「おそらく,吊り上げれば車体が折れるだろう」と言われていたので,プロの輸送会社の方々には敬意を表するしかない。
 (なお,輸送の様子は,加悦鉄道youtubeにアップされている)

[2023年1月]
 同園では,他のN1号及び1860号同様,法要施設として使用するための整備が行われた。
 当車輛は,宝塚ファミリーランドでの保存時から,開業当時を彷彿させるオープンデッキの姿で復元・保存されてきたが,基本的には交野のN1号車と同様の修繕を行っている。
 つまり,オープンデッキを閉鎖し,扉を付け,広軌1形の晩年を彷彿させる姿となっている(ちなみに,N電は晩年まで乗降扉の設置はない)。

 内装は可能な限り現役時代の姿を維持してくれたようで,シートの張替程度にとどめてくれている。
 扉飾り(下段左写真)やダブルルーフの京電の社章(下段右写真)も健在である。
 
ただし,つり革はない。
 また,宝塚保存時からのNo.5の車番の表示はされていない。廃止時のNo.23の表記もされなかった。

 
今は屋根なし保存となっていることが気がかりである。加悦SL広場では10年で腐食が進んだため,今後の保存方法に注目したい。
[2023年1月]
 加悦SL広場での保存時の姿。2003年9月〜2021年12月の18年の保存期間であった。

 宝塚ファミリーランドから加悦SL広場へ譲渡された後,外装の修繕と化粧直しを行ったが,基本的に宝塚保存時からほとんど変更はなく,復元車として保存されていた。
 一点だけ宝塚保存時と相違があるのは,庇下の「行き先表示板」が撤去されたことであろう。
 宝塚では,標記がNo.5となっていたが,何故かここでもNo.5のままとなっていた。(念のため,北野線廃止当時は23号車である)
[2009年8月]
 左は,宝塚保存時の写真。
 復元車のなかでは唯一「行き先表示板」が設置されているのがお分かりいただけると思う。当時は車内にも自由に立入り,見学することができた。車両番号は5番と標記。

[2000年8月]
N 現役の頃の23号車。
(塩小路西洞院にて)
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