京電・鴨東線の廃線跡探訪

蹴上付近

木屋町二条  
二条大橋  
川端二条  
東山二条  
二条疎水端  
仁王門疎水  
平安神宮前  
仁王門岡崎  
南禅寺前  
蹴上  
 明治40年8月,それまで南禅寺止まりだった鴨東線は,さらに南へ300mほど路線を延長し,蹴上までを開通させます。
 というのも,勧業博覧会が終わると,好調だった乗客の伸びが一気に減り,乗客の増加を狙う必要がありました。終点にある三条通りは,旧東海道三条大橋へと続く道であり,まさに京都の東の玄関口。そこで蹴上にまで延長し,市内への利用者の利便性を向上させようとしたわけです。

 のちの明治45年8月には京津電気軌道(のちの京阪電鉄京津線)が,札の辻(のちに廃止)〜古川町(現在の東山三条)を開通させます。これも1997年10月に廃止され,この下を今では地下鉄が走っています。
 この通りは左手にインクラインがあり,緩やかな勾配になっています。開通当事もまだ現役でした。上の写真にある車両がインクラインで使用された車両です。
 (インクラインについては,
こちらを参照)
 三条通りに突き当たる交差点が蹴上・終点です。右手には,煉瓦作りの疎水発電所があります。

 
市電・蹴上線でも説明していますが,ここには市電が走っていた証と言えるいくつかの架線柱が溶断された跡が一定の間隔で数本残っています。左写真でいうと,信号機のあるあたりにまでその跡が残されているので,横断歩道の向こう辺りの現在の交差点あたりに停留所があったのではないかと推測します。

(市電・蹴上線については,
こちらを参照)

[平成17年8月]
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